「何で俺達の敵になったんだよ?」
私の気持ちを、慧さんが代弁してくれた。
「そこまでは分からない。行動の理由なんて、当人以外に分かるはずもないのだからな。」
再び椅子に座った博士が言った。
「C-J、教えて?」
教えてくれる可能性はほんのわずかしかないと知っていながら、私はC-Jに尋ねた。博士が話した事で気が変わる、というわずかな可能性に懸けて…。
「博士の意思は全アンドロイドの意思。つまり、博士の敵は私も含めた全アンドロイドの敵。それだけです。」
C-Jが言ったのは、答えになるような、ならないような答えだった。