そんな甘い考えは、すぐに打破される事になる。
「…見せるよ…。」
「?」
「…本当の力…。」
すると、XY-Aは掌を自分の方に向けた。
「何してんだ?」
余裕の表情で言う慧さん。だが、その表情は数秒で焦りへと変わる事になる。
「…影に転送…。」
XY-Aがつぶやくと、その体が漆黒に染まった。そして…。
「ちょっと、こんなのできるの…?」
XY-Aの掌から放たれた光は大きなXY-Aの影を作っていた。そしてそこに、XY-Aは乗り移ったのだ。