探×査×系×女×子

「この隙に!」
耳を塞いでもだえている間に、VC-Hは愛さんのものとは少し違う剣を私に振り下ろした。
「うあっ!」
今までとは違う鋭い痛みが、私の体に電光石火のごとく駆け巡る。
「仕返しよ!」
愛さんが剣を振り下ろす。だが…。
「また…この音…!」
音で耳が刺され、意識をそちらに奪われてしまう。
「せっかく迷路を解いたのに…慧を助けられないなんて…!」
慧さんは手足を縛られ、捕らわれたままだ。
「ごめん、慧…私、こんなところで…!」
「諦めんな!」
慧さんの叫びが、愛さんの壊れそうな耳に届いた。