「VC-H!?」
部屋の壁には、VC-Hの姿が映っていた。
「あら、覚えていらっしゃったのですね、EO-Uさん。そう。私はVoiCe-Hope。コードネームはVC-H。そちらのRB-Iさんとは、これがはじめましてでしょうか…。」
「慧はどこ!?慧を返して!」
感情の高ぶりを抑えられない愛さんに向かって、VC-Hは穏やかな物腰で言った。
「そんなに焦らなくても、すぐにOA-Kさんはお返しいたします。…この迷路を解けたなら、ですけどね。」
「迷路を…?」
「それでは、お待ちしております。」
そう言うと、壁の映像は消えた。