「ちょっと待って。」
私はIV-Lの言葉を遮って言った。
「それのどこが失敗作なの?」
IV-Lはほくそ笑んで答えた。
「どこまで鈍感なのだ。アンドロイドが聞いて呆れる。博士が感情を持つアンドロイドなど造ると思うか?」
「感情を持つアンドロイドも造ってるわよ。例えば私。」
答えたのは、愛さんだった。
「それは生体活動プログラムのテストをするにあたって、どうしても必要だから仕方なく入れたまでだ。スターターの強化を目的として造られたOA-Kに、感情は必要か?」
うなずく事が、できなかった。