慧さんは、覆いかぶさるように私を守った。そして、爆風が収まったのが分かると、再び体を起こした。
そこには…砕け散った金属と、焼け焦げた人型の何かがあった。
その正体は、私でも分かった。学会組は…総長だけを残して全滅したのだった。
上を見ると、慧さんが服の袖で目をこすっている。涙を見られまいとしているのだろうか。
いつの間にか意識を取り戻していた愛さんも、私達の見ている方向を見ると、慧さんと同じ事をしていた。
上空には、まだ戦艦が浮かんでいる。流線形の、銀色の戦艦だ。私達の最後の目的は…あそこにある。