「全国の強者が、自らの知力を駆使して戦う。その姿は、まさに知の五輪。今宵も幕を開けましょう。第五十回ハイスクイズ全国大会ー!」
湧き上がる拍手の中、私達は腕を組んで仁王立ちしていた。そのように立っていろと、司会者から言われてそうしているだけなのだが、誇らしい思いをしていた。私達は、全国の舞台に立っている。
「まずは、出場校の紹介です。北河道代表、箱盾螺猿高校ー!」
司会者の言葉で、暗いこの空間に照明が灯され、それが箱盾螺猿高校の席を照らす。そして、また拍手が起こる。ただ、相変わらず仁王立ちだった。