ゆずちゃんは全然良くならないどころかだんだんと息を荒らげていった。


少し遠くではだんだんと近づいてくる救急車の音。


あたしは咄嗟に携帯を取り出しある人に掛けた。


そう、弘毅さん。


弘毅さんはゆずちゃんのお兄ちゃんで、あたしもよく遊んでもらっていた。


今じゃ族の頭で傘下に入れてもらってるぐらいの仲なのだ。


あたしはとりあえずゆずちゃんの状態を告げると、電話を切った。


それから数分


廊下が一気に騒がしくなり始めた。


バタン


そして開けられた扉。


その先には弘毅さんと救急隊員の人達が立っていた。


そしてゆずちゃんは病院へと運ばれていったんだ。