タッタッタッ(足音)

「なぁ、俺が会社の人間だってことなんで知ってるんだ?」

「だだだだから!噂で聞いたって!」

「でもだったらなんで会社に泊まりなんてこと知ってる?それを知ってるのは身内だけのはず、そこまで知ってるのはおかしくないか?真愛、お前何を隠してる?」

「‥‥」

ここで自分の正体がバレるわけにはいかない。

バレたりなんかしたら解雇確定

お父様だってすごくお怒りになるだろうし。

なんたって自分の家で働いてるお手伝いが

まさかの同級生で変装してるなんてバレたら‥‥

考えただけで恐ろしい。


「実は!優のお母さんと私のお母さんすごく仲良くて!たまにそーゆー話聞くんだけど、今日のことも言っててさ!それで知ってたの!だからたまたま知ってたの!」

「そんな話聞いたことないけど」

「まぁ!そんな感じだからさ!てか!優せっかく来たなら歌ってかない?すごいストレス発散とかになるよ!咲夜置いてきちゃったし!カラオケ戻ろ!ね!」

「いや、まだはなしおわってなっ‥‥!」

無理やり優の手をひっぱり

何とかここは誤魔化した