「ねえ」
「何だよ」
部員が揃わなくて部活が無しになったので、今日は帰りが早い。まだまだ明るい夕焼けが照らす。
「何で君は、首筋を隠すの」
「いや、別に隠してるっていうか、髪長いしさ」
「せっかく綺麗な首してるのに。」
「それはどうも」
「…見せてよ」
「うん?全然いいぜ」
そうやって何も知らずに髪を束ねて首を僕に見せてくれる。
僕はただ彼が生きてるってことを実感したいだけ。だからといって彼の首筋が綺麗だというのは否定しないけれど。
「……さわっていい?」
「はあ。どうぞー」
喉仏のすこーし横辺り。ここ。
しっかり脈打ってて、生きていると実感する。
「人の首さわって面白いのかよー?変な奴」
「…何とでも言えば?」
ねえ、もう僕は君無しじゃ生きられないんだ。そうして僕が君に依存した原因は君にあるって、自覚しているの。そう。その笑顔が僕を苦しめているのだ。責任、取ってよ。
君のその脈が止まるとき、僕は一体どうしろと言うの。
