「でさ、どう捕獲するの?」

「え、お決まりのやつでだよ」

由井は、どうやら、お決まりのやつが、わからないらしい。

「あれだよ。勉強を放課後に教えてもらってたら、二人は次第に惹かれあって…のパターン」

「彼女はどうするの?」

「そこは、なんとかなるよ」

そこまで深く考えてなかったため、なげやりに答えた。

作戦は、先生に放課後、勉強を教えてもらうというものだけど、そんなに簡単に受けいててもらえるか不安だった。

「でもさ、もし、OKしてもらったら、先生が、彼女と会う時間を少しでも減らすことができるんじゃない?」

「そっか!」

それを聞いた私は、モチベーションが少し上がった。

「琴実は単純だね!」

そういうと、由井は、また爆笑した。