夢のバージンロード!

「先生は、優しいです。大切な彼女との記念日を断って私を助けてくれた。しかも、そんな先生をフッた彼女を責めるどころか、そんな彼女のことを思って自分を責めている。そんな先生が情けないわけありません。少なくとも先生は私の目に、最高にかっこよく写っています!!」

ちょっと恥ずかしいけど、本当のことだった。今の先生は、とても悲しそうだけど、とてもカッコいい。

「生徒を守りたいと思っているのに、生徒に励まされて、もう俺ダメだな…」

切なくそっと先生は、笑う。

「それなら、私を友達だと思ってください!」

「友達?」

先生はキョトンとしている。

「はい!友達です!」

しばらくキョトンとしていたけど、先生は笑ってくれた。

「そっか、琴実ちゃんは友達か。わかった!!じゃあ先生はやめて、純ちゃんって呼んでよ!」

クラスで先生を純ちゃんと呼んでいないのは私だけだった。

「純ちゃん…ですか…」

「いや?」

「違います!ただちょっと恥ずかしくって…」

「じゃあ純平って呼んで??さすがにみんなの前じゃきついけど、それならいいでしょ?」

「…はい」

「あと、敬語もなしね!」

なんか、さっきより元気になった。

それが嬉しくて、私は、大きくうなずいた。