夢のバージンロード!

朝起きると、琴実ちゃんの部屋だった。

きっと、泣きつかれて寝てしまったんだろう。

琴実ちゃんのおでこに手を当てると、熱は引いていた。

そのまま帰ろうとすると、

「先生」

琴実ちゃんが目を覚ました。

「ありがとう」

「ううん、大丈夫だよ」

「何か食べますか?」

「大丈夫。もう、帰ろうね」

「なんかさせてください!!気がすみません」

強くそういう彼女の勢力に負けた俺は、

「じゃあ、俺の話聞いてくれないかな?」

「話…ですか??」

頼みごとが話ということに驚いたのか、キョトンとしてる。

「俺さ、昨日記念日だったんだ。食事を断ったらフラれた。俺さ、あいつを説得することも、引き留めることもできなかった。マジで情けねぇ…」

悔しすぎて、それ以上言葉が出なかった。