夢のバージンロード!

さっきよりひどくなっている。

移動教室なのに、足が重くて歩きにくい。

「琴実大丈夫?朝から元気ないけど…」

「ううん、ちょっと熱っぽいだけ…」

「そうなんだ。無理しないでね。」

「どうせ、琴実のことだから、先生と勉強したくて 、無理して来たんでしょ?」

図星をつかれた私は、頑張って笑顔をつくった。

放課後になって、自習室に行くと、先生は、

「琴実ちゃん、大丈夫?本当にきつそう。」

そう言って、先生は私のおでこに手をのせた。

「熱いね。保健室に行こう!!」

「…先生…プリント…」

「あとでいいから!ほら、行くよ!」

「…はい」

だるくて、やっぱり歩きにくかった。

「ほら。のって!」

先生は、おんぶの体制をしていた。

普通じゃ絶対断っていたけど、今は、そんなこと考えている暇はなかった。