とりあえずうなずいて、携帯を取り出した。

「ありがとうございました。失礼します」

なんとかその言葉を絞り出して出ていこうとしたら、

「あっ!?ちょっとまって!?」

先生が、私の腕をガシッとつかんで、そういった。

「プリント忘れてるよ?」

思考が停止していたから忘れているのに気づいていなかった。

「ありがとうございます」

そう言って職員室をでた。

心臓が3秒くらい止まった。

たぶん、私、きゅん死するかも……

そんなことを思いながら、由井と莉乃のところに向かった。

「あれ??由井は??」

そこには由井の姿はなく、莉乃だけが立っていた。

「ああ、由井ちゃんは、部活に行ったよ!なんか、先輩の彼が迎えに来てた」

「そっか…。じゃあ、帰ろっか?」

そう言って、恋ばなをしながら学校を出た。