「……えと、水原くんって、雫先輩と付き合ってるんだよね?」
「……うん」
「雫先輩って、受験生、だよね……?」
なんだか言いづらそうにそう言った芽美に、さすがの私も言いたいことが分かった。
「あ、そうだよね。……もうすぐセンター試験だし、私が告白したせいで不安にさせちゃったら、受験に影響出ちゃうかもしれないよね」
「……確実にそうなるとは言えないけど、私なら、彼氏がすごく仲がいい女友達から告白されたって知ったら、それなりに動揺する、かな」
「そ、そうだよね!私でもそうだよ。わああ、ありがとう。芽美に言ってよかった!!自分じゃ気付けなかったよ!」
私は雫先輩に迷惑をかけたいわけじゃない。
本当は、傷つけたくもない。
……だけど、想いを告げることだけは許して下さい。
もしかしたら雫先輩のことを不安にさせたりしてしまうかもしれないけど。
あなたから水原を奪ったりはしないから。


