隣の席の山田君



ある日の休み時間、ぶらぶらと校内を歩いていたら、

告白が聞こえた。

「好きです!付き合って下さい!」

顔を赤くして一生懸命告白をしている。

「ごめん。俺、好きな奴いるから。」

聞いたことある声が。

あ、
「山田くん。」

盗み聞きしてたのばれちゃった。

「ごめんね?」

「別に。」

「山田くん、好きな子いたんだね。」

自分で言って傷付く。

「お前は?」

真剣な表情に驚く。

「え、それは、」

「いるの?」

山田くんが、近づいて来る。

後ずさりをすると、どんどん距離が近づいて、

背中に冷たいのが当たった。

壁だ。どうしよ。近い

「答えて。鈴木の好きな男」

私の顔の横に手をつく。

えーと、えーと、心臓が、バクバク言ってる!

「やっ、山田く、んっ?」

言い終える前にキスをされた。

くるしっ。

息を吸おうと口を開けたとき

ヌルッと何かが入ってきた。

なっ、何?舌だ。

「んっ。んふっ。ふはぁ。」

ぼんやりと山田くんの顔を見ると真っ赤だった。

「俺も好きだ。」

頭が混乱して、膝がカクンッと折れる。

「うおっ。大丈夫か?
ごめん。つい、嬉しくて。」

「ううん。ビックリして。私も好き。」

そういうと、顔が一気に赤くなった。

「えっ?山田くん?」

近づくと顔を逸らして

「待って。近い。」

必死に手で顔を隠すがほとんど見えていた。

「可愛い。」

「なっ、お前の方が可愛いし。」

真っ赤になりながら、私にキスをした。

おわり