オオカミ君は私の彼氏


嬉しそうに笑う悠斗くん。

え、嘘...会えた...。

ツンツン

「ん?」

彩華に背中をつつかれて振り返る。

「ちょっ、あの『悠斗くん』がこんなにイケメンなんて聞いてないよ!」

小声で私に話しかける彩華。

「うん。私も正直驚いてる...」

「なんか感動の再会っぽいし、邪魔者は教室に戻るね!」

「え、ちょっと!」

自分の荷物を持って立ち去る彩華。

そ、そんなぁ...。

正直、今悠斗くんと2人っきりって落ち着かないし話題がない...。

ものすごくかっこよくなってるし、身長もすごく伸びてる。

悠斗くんはすごいかっこよくなってるのに、私って...。

なんだか、私がここにいるのが申し訳なくなってきちゃったよ。

「あれ?あの子、どこに行くの?」