はてな顔の茉莉亜に優奈は言った。
「・・・・・・・だから・・・私この家出て行く事になったの。明後日には引っ越すから。」
優奈の突然の言葉に言葉が詰まる。
(え?)
声が震える。
「何で?このままでもいいじゃん。」
「そうなんだけど、もう決まっちゃたんだ。ごめんね、急で。」
雨音が激しさを増す。
「いつそんなの決まったの?気にしなくていいから家にいればいいじゃん!!」
「……でも、もう店長に部屋用意してもらっちゃったし。私も一人で生活してみたい!!」
(そっか・・・、店長にそんなお願いしてたんだ。私に内緒で計画して。そこまで出て行きたかったんだ。)
茉莉亜はそう思うと怒りが沸き上がってきた。
アメノオトガウルサイー。
ザーザーザーと優奈の声を醜くさせる。
