プルプル…


「んっ、うるさい…」

まだ目覚ましがならない時間に電話が来た。

本当ならまだ、寝てる時間なのに…

仕方なく机の上で充電している携帯を持って、カバーを開くと…



「…菜奈華…」


ゆっくりと朝日に照らされながら通話ボタンを押してゆっくりと耳に当てる。

「もしもし。」

「もしもし。沙織?」

明らかに凹んでる声…元気が無い…


「菜奈華?なに?、」

「今、外に出れる?」

「えっ、あ。うん…大丈夫…」


私は下はジャージに上はバスケのTシャツ。

私は電話を消して玄関に向かいドアを開けると、

「菜奈華!!」

菜奈華は泣きじゃくっていて、昨日も泣いたのだろうか?目が真っ赤に腫れていた。

前とは別人のように髪も金髪からブラウン色のストレートになっていた。



「どうしたの?」

「ヒック、ヒック…ごめ…んね…」

「へぇ?」

「ごめ…ヒック…なさい…」

「菜奈華…とりあえず入って。」


時計を見たら、6時半…

いつも学校を出るのが8時…

菜奈華は、制服にスクバを持っている…

いつでも学校に行ける様子だ。


私はとりあえず、菜奈華を入れて、アイスコーヒーを作って、机に起き菜奈華の向かいに座った。



「どうしたの?」




「ヒック…今までごめんなさい…」

少し泣き止んで、話した菜奈華…

「……」

「大高の事とか、…嘘ついてごめんなさい。」

「なんか私、菜奈華に嫌がるような事した?」

「えぇー?」

「菜奈華が私の嫌がるような事したから、私、菜奈華に嫌われてるんじゃないかなって思って…」

「ちがう!!!」

「!」

「違うの…ヒック…私羨ましかったの…」

「羨ましかった?」

「私、こんなんだから、友達居なくて…友達いっぱいいる沙織が羨ましかったの。あと、私…大高の事が好きだったから、仲がいい沙織に嫉妬してたの…
本当にごめんなさい!」

「菜奈華…とりあえず、コレ目に当てな。」

私は温めたタオルを菜奈華に渡した。


「いいよ。別に。」

「なんで、許してくれるの??」

「なんでって…意味は無いよ。」

「なんでよ………その足だって…私がわざと踏んだんだよ!!」

「うん。知ってる。」

「じゃ、なんで……」

「菜奈華が逃げずに謝ってくれたから。
もし、菜奈華が私から逃げて謝らなかったら、私は菜奈華を許さなかっだと思う。だけど、菜奈華はこうして泣いて、私の所まで来て謝ってくれた。」

「……グスッ…」

「だから。もういいの。」

「沙織…ありがとう…ヒック…



沙織にお願いがあるんだけど…」

「なに?」

「私と友達になって…」

「うん!当たり前じゃん♪」

「ヒック…ありがとう…」

「うん!!朝ごはん食べた?」

「まだ…」

「じゃ、何か作るわ。ほら、泣き止んで!!」

「…私も…作る!!」

「えっ!いいよ。」

「いいの!!沙織、足痛めてるし!」

「じゃ、一緒に作ろう!!」

「うん!!!」




こうして、菜奈華と友達になり、今日は一緒に登校した。