とある高校の屋上に、数人の男達がたむろい、ゲラゲラ笑いながら話していた。

見るからにチャラめな男達。
背の高さやガタイの良さからいって、高校二、三年生だろう。


「ーーーーーーーーーーそういえば」

「あ?何だ?」


何かを思い出したような顔の、銀色のピアスをした男の周りに残りの男達が集まる。

銀色のピアスの男はニヤリと笑い、ぐるりと皆の顔を見た。


「ダチから、一年に目ぼしい女がいたとの情報があった」


少しざわっとし、すぐにニヤリとした笑いが皆に伝わっていく。


ケータイをいじりながら、茶色く焼けた顔の男が尋ねた。

「・・・・・・名前は?」

低めの声がざわめきを静める。


銀色のピアスの男はポリポリと頭をかきながら、


「えーと・・・・・・涼峰、凛だ」


焼けた顔の男はケータイをいじるのをやめ、パタンと閉じた。

「凛・・・・・・」