傾城は時の氏神

花「ん....」




暗闇から一気に浮上する意識に




思わず眉を寄せる。




花「ここは....」




あたりを見回しても




自分の記憶には思い当たる物がない。




キィ.....




古い木戸の軋む音に目を向ければ




鮮やかな浅葱色が目に入った。




土「お目覚めか?花君太夫。」




花「これはなんおつもりどすか。」




睨みつけると土方は楽しそうに




腕を組み笑った。




土「まぁ落ち着け。正直に吐いたら悪いようにはしねぇよ。すぐさま解放ってわけにはいかねぇけどな。」




花「こんなことしはって....島原では騒ぎになりますえ。うちをどないしはるおつもりどすねや。」




土「気の強い女は嫌いじゃねぇけどな。少し黙れよ...雅。」




花「っ....!?」




本名を言われて花君に




動揺が走る。