土「山崎。」




烝「御意...」




土「こいつを屯所に。」




烝「承知しました。」




山崎は軽々と花君を抱えると




闇にまぎれて消えた。




土「さて...どっちに転ぶかな。」




土方は酒を煽ると




楽しそうに微笑み月を見上げる。




土「満月か...」




バタバタバタバタ....




土「なんだ...?」




突如廊下から聞こえてきた喧騒に




険しい顔つきになる。




主「勘弁しとくれやす!!ほかのお客さんもいはりますので!!」




すぱんっ!!




襖が勢いよく開かれると土方は見上げた。




土「桂....」




桂「はっ...はぁ....太夫は!!」




土「さあな。」




息を乱す桂から視線を外すと




酒を飲む。




桂「彼女をどこへやったんだ!!」