それからというもの花君はずっと
土方を避けて酌をしていた。
しかし土方はただじっと見極めるように
花君に向けた目を逸らさなかった。
禿「そろそろ時間どす‼︎」
寧々の言葉でそれぞれが
帰り支度を進める。
花「おおきに。ありがとさんどした。」
総「楽しかったです‼︎」
花「また来ておくれやす。」
山「今度ゆっくり文学の話を聞かせてくださいね。」
花「もちろん。山南先生も聞かせとくれやすな。」
新「じゃあな‼︎」
花「ありがとさんどした。」
左「腹の傷みるか〜?」
花「また次の機会に。」
平「悪かった。太夫‼︎」
花「こちらこそ。」
それぞれが去って行く中
土方だけは座ったままだった。
近「トシ、行かないのか?」
土「先行ってくれ。」
近藤を促すと土方は禿を呼んだ。
土「おい。花君太夫はこの後、座敷はあんのか?」
禿「ないどす。」
土「なら....朝までお相手願えるか?」
禿「姐さん....」
不安気に花君の袖を引く寧々を見ると
土方を振り返った。
花「高くつきますえ?」
土「構わねぇ。お前はそれだけ価値がある女だからな。」
ニヤリと笑った土方に再び嫌な汗が
伝うのを感じた。
花「寧々.....女将さんに布団の用意と伝えとくれやす。」
禿「姐さん‼︎」
花「はよ行きや....」
走り去る寧々を見届けると
土方に微笑む。
花「ほな.....行きましょか。」
土「あぁ。」
土方は刀を取ると花君の後を追った。
土方を避けて酌をしていた。
しかし土方はただじっと見極めるように
花君に向けた目を逸らさなかった。
禿「そろそろ時間どす‼︎」
寧々の言葉でそれぞれが
帰り支度を進める。
花「おおきに。ありがとさんどした。」
総「楽しかったです‼︎」
花「また来ておくれやす。」
山「今度ゆっくり文学の話を聞かせてくださいね。」
花「もちろん。山南先生も聞かせとくれやすな。」
新「じゃあな‼︎」
花「ありがとさんどした。」
左「腹の傷みるか〜?」
花「また次の機会に。」
平「悪かった。太夫‼︎」
花「こちらこそ。」
それぞれが去って行く中
土方だけは座ったままだった。
近「トシ、行かないのか?」
土「先行ってくれ。」
近藤を促すと土方は禿を呼んだ。
土「おい。花君太夫はこの後、座敷はあんのか?」
禿「ないどす。」
土「なら....朝までお相手願えるか?」
禿「姐さん....」
不安気に花君の袖を引く寧々を見ると
土方を振り返った。
花「高くつきますえ?」
土「構わねぇ。お前はそれだけ価値がある女だからな。」
ニヤリと笑った土方に再び嫌な汗が
伝うのを感じた。
花「寧々.....女将さんに布団の用意と伝えとくれやす。」
禿「姐さん‼︎」
花「はよ行きや....」
走り去る寧々を見届けると
土方に微笑む。
花「ほな.....行きましょか。」
土「あぁ。」
土方は刀を取ると花君の後を追った。

