花「桂さんっ...ほんに...なにしはるのっ...離しとくれやすな...」



桂「なぜ?」



花「なぜって...」



困惑している花君を見て微笑むと



指先でうなじをなぞる。




花「あかんって...」



桂「君の本心を聞きたい...」



花「私の...」



桂「そう。君の。」



身を捩るようにすると



こちらを見つめる桂と目が合う。



花「うちの心は常に桂さんだけ....他のことなんてなぁんにも考えられしまへん。」



桂「そうではない。」



花「桂さんったら....」



いつものようにはぐらかそうとすると



桂はすかさず顔を寄せた。



花「っ...!!」



桂「君は長州を...私をどう思う?」



花「重要やと...思っとります...」



桂「君は...僕を好いているね。」



花「っ!?」



思わず逃げようとした花君を押し倒すと



馬乗りになり肩に手をついた。



桂「これから先も僕の...長州のために尽力すると誓えば君の恋人になってあげるよ。そう...君が望むのなら身請けしてやってもいい。悪い話じゃないだろう?ただし今ここで決して裏切らないと...そう誓ってくれるならの話だよ。」



花「それは...」



花君は顔を赤くするも



桂の顔を見られずにいた。