「もう1年も経つのかぁ…。」
そう呟いたのは俺、
柏倉樹(かしくらたつる)。

俺は94年生まれの18歳。
あと数ヵ月も経てば19歳になる。
彼女も1年ほど居なく、
女絡みの出会いや遊びは皆無。
男らしくない生活だった。
唯一の楽しみと言えば
ゆっくりとギターを弾くことだった。
バンドではボーカルを担当してるが
昔からギター好きのばか、ただのばか。
なんて悪口らしからぬスタンダードな
あだ名もつけられていた。

…このバイトを始めてから
こんなに経ってたのか。
飽き性で有名の俺にしては
なかなか良い感じだぞー。
とバイト上がりに考えていた。

そう思い、着替えをすましていると
「おう、お疲れ~!」