笑顔の君に逢えたら



どこかふてくされてる。


「なんだよ、なんかあった?」


「別に」


プイッと俺に背中を向ける。


なんかその態度にイラっとしたから
香歩の背中に寄っ掛かった。


そんなこと予想もしてなかった香歩の体は
前に押し倒される形になった。


「おもっ!

ちょっとやめてよー」


がんばって対抗しようとするけど
俺の全体重が掛かってるから勝てるわけもなく。


「なんで怒ってんの?」


「怒ってないし」


「ふーん、じゃあやめない」


ぐだーと香歩に寄り掛かる。


「わかった、言うから!」


諦めたようにそう言った。


俺は香歩から離れて香歩をこっちに向かせた。


「なんで?」


「あたしは楽しみにしてたの。

先輩とまわれるかなって思ってたから」


香歩の言葉にびっくりする。