笑顔の君に逢えたら



あの日から2週間が経った。


屋上で香歩と一緒にいるのが当たり前になってきた。


香歩との距離はすぐに縮まり、
香歩は敬語で話すことはなくなった。


話すことはどうでもいい内容が多かった。


「もうすぐ文化祭だね」


ふと空を見上げながら香歩が呟くように言った。


「だなー」


「浩介先輩のクラスはなにやるの?」


「さぁ?」


「さぁって、先輩今年最後だよ?」


信じられないというような顔で俺を見る。


「んなこと言ったってどーでもいいし。

クラスの女子は気合い入れてるみたいだけど
俺は勝手にやってくれていいや」


「もったいない」