なぜここにいるのか分からなくて
間抜けな声を出してしまった。


案の定彼女はクスッと笑う。


「先輩に会いたくて来ちゃいました」


「え?」


「ここに来れば会えるかなって思って」


彼女のいっている意味が分からなかった。


「先輩と仲良くなりたいんです。

夏祭りで会ったのもなんかの縁だと思うし。

だめですか?」


「だめじゃないけど」


「よかった」


そう言って目を細くして笑った。


あのときの笑顔と同じだった。


またドキッとした。


彼女の笑顔はきれいだと思う。