「・・・か、ちか!起きろ」
「んにゃぁ?」
「ちこくすっぞ」
「いい。寝るぅ」
「あぁ、プリンがあったなぁ。愛にあげようと思ってたけど・・・」
「バッ 食う、食う!プリンーー」
「わーった、わーった。じゃあ支度しておりてこい。な?」
「うん!」



あーあ、今日もプリンにつられちゃった・・
今は、8時30分。 学校は9時30から。
9時に起きれば間に合うのにぃっ!



「おはよ」

着替え終わった私は、一階へおりた。
奏多は椅子に座って、パンを食べながらママと話している。



「あ、愛。おはよ」
「おはよぉ」
「いっつも奏多に起こされて。自分で起きなよ」
「奏多が早すぎるだけなのぉ!」
「もぉ。ごめんね、奏多」
「大丈夫。」



もう、ママったら。
奏多が勝手に起こしにくるんだから。

奏多がうちでパンを食べて、ママと話しているのはいつものこと。
ママが私の大切な幼なじみと親しく話しているのもいつものこと。



「もう奏多学校行こっ」
「へいへい。永空トアさんじゃっ」
「いってらっしゃーい」



見た目も中身も若い36歳のママは疲れる。

まったく・・・
娘が寝不足になったらどーするの。
奏多も、ママも・・



「あぁー夏恋ー!」
「うるさい、夏恋はいませんー」



今日もハチャメチャで楽しい1日が始まった。