(もう電話しても大丈夫かな?)



柱の時計はようやく8時を過ぎた。
昨夜はずっとおきて待ってたのだけれど、青木さんは戻って来られず連絡もなかった。
もしかしたら、亜理紗さんのことでまたややこしい問題が起きたのかもしれないと気にはなりつつも、こちらから連絡するのもはばかられ、青木さんからの連絡をひたすら待っていたらいつの間にか朝になっていた。
もし、まだ亜理紗さんのことで話し合いをされてるとしても、少しくらいなら話せる時間がある筈だ。
青木さんもあの後のことをとても心配されてたから、良い報告ではないにしろ早く伝えたいと思い、私は時間が過ぎるのを待っていた。
8時なら迷惑という時間でもないだろう。
私はそう考え、ようやく電話をかけようとして、直前になってその手を止めた。



(やっぱり、メールにしておこう…)

そう思い直し、私は青木さんの携帯にメールを打った。
お伝えしたいことがあるので、時間があれば連絡を下さいと。
そう書いておけば、青木さんは何のことだかすぐにわかって下さる筈だから。



メールを打ってすぐに携帯の着信音が鳴った。
相手は青木さんだった。