「すまないな、タカ…」

「何言ってんだよ。
シュウらしくないな。
おまえ、そんな心配性だったか?
……大丈夫だって。
なぁに、すぐにみつかるさ。」

タカはそう言って、俺の背中をぽんと叩いた。



こういう時だ。
恥ずかしいとか格好悪いなんて言ってられない。
俺はひかりとのことを話し、タカにも協力してもらってメールを打ち、知り合いを総動員した。
まずは、この世界からだということで、夜中にも開いてる店を片っ端からあたってもらうことにした。



「タカ!……あ、シュウ……」



息せき切ってプールーバーに飛びこんで来たのは、幹也だった。
彼はタカの友達で、俺とはそれほど親しいという程ではないが、何度も会ったことはある。




「幹也、どうした?
何かわかったのか?」

「え…えっと……」

幹也の様子は明らかにおかしい。
やけに、俺のことを気にしてるみたいだ。



「ひかりのこと、何か知ってるのか?」

咄嗟に俺はそう感じた。
まさか、ひかりの身になにかあって、幹也はそれを隠してるんじゃないかって。
幹也の顔は、俺の剣幕にますます困ったような表情に変わった。



「頼む!何か知ってるなら、教えてくれ!」

「幹也、知ってるなら話してくれ。」



タカが口添えしてくれたためか、幹也は、戸惑いながらもようやく話をし始めた。