「気にしないで、帰ろっか」
時計を見ると
もう18時
暁斗君心配してると思う
ものすごいシスコンだもんなあの人
その日は夏目君と一緒に駅まで帰った
ーーー
「で?」
「さっき行った通りでございます…」
「ふーん
せっかく機会があったのに夏目祐樹と帰ったんだぁ?」
ひいっ
笑顔が怖すぎです怖すぎます
「私、夏目祐樹嫌いだから花と帰ったとか許せないわ」
…それは個人的な好き嫌いの問題ではないでしょうか?
てか夏目君はそんな嫌われるような感じじゃないと思うだけど
「笑顔とか発言とかさ、嘘っぽいしさ、絶対花の事狙ってる」
そう言って、手でピストルの形を作り
バンっと
私の心臓を撃ち抜くような動作をした
後ろの発言はともかく、嘘っぽい?
「そんな事ないって」
莉緒ちゃんは疑いすぎだよ
「むー…」
頬杖をつきながら悩む彼女の姿は相変わらず美しかった
美少女はいいなぁ

