(こんな所にいたら風邪引くよ??)

あっ?見上げればカナがいた。

今までにないすっきりとしたような笑顔のカナ

僕はなんだか最近見たことのないカナの笑顔を見た気がした


(いなくなったと思った?アハハ)

〔当たり前だろ!戻ってきたらいないんだから〕

(アタシの大切さがわかったか!!)

僕の肩をポンポンと叩くカナ

僕はまだそこにしゃがみ込んでいた



ヨシヨシ


僕の髪を撫でた


〔やめろよ!〕

僕はやっと立ち上がった


(よし、じゃあ仲直りしようか?)

〔そうだね、仲直りしようか〕


っと僕は手を差し出すと

カナも手を差し出した

握手をしようとすると


カナは手を引っ込めた


うん??


(あのさー仲直りする前にお願いがあるの)

〔何だよ?どうした?〕


(今ここで告白して!アタシが好きだって)

えっ??ここでか??

(そうだよ!ここで!アタシしか見えないって)


キョロキョロと周りを見渡す僕

雨のせいかそんなに人はいない

(5,4,3,2)



カナがカウントダウンを始めた


〔お前のことが大好きです。これからも傍にいてください〕


大声で言ったんだよね

すぐ目の前にいるのに。。。

まるで川の向こう岸に叫んでるくらい大きな声で



(OK!しょうがない!付き合ってやるか!!)



(よし、風邪引くから帰ろうか??)

(はい!!)

すっと手を差し伸べたカナ

凄く暖たたかった

僕の冷え切った体温がすぐに上がるほど

僕は一緒に手を繋いで歩いてるとき

思い出した


この感じ、本当に傍にいるだけでという思い



出逢ったころのように


お互いを見直していた。。