「懐かしいなあー!全然変わってねーや」

昔のままのベンチに腰を降ろした。

僕はふと昔の事を思い出していた。

「付き合って三ヶ月だね!」

(そうだね、これからも宜しくな。)


あれは確か夜中の12時になった瞬間だったと思う。

付き合って三ヶ月の記念日…。

沢山の思い出、沢山の喧嘩、今となれば振り返る事が出来る。

だけど…………………


あの時は………………


振り返る事すら


出来なかった。


むしろ、

忘れたかったと思っていたに違いない。

時は何でも解決する。

そろそろ日が落ちる

さあーって帰るか!


思い出だけをベンチに残して。


僕は家路に向かって歩きだそうとした時


思わぬ光景を目にする事になる。


目の前には

あの時の


そう、目の前には……。



あの時の彼女が。


僕は話し掛けずに横を通り過ぎた。

「あっ?久しぶり(^^ゞ!元気?」


一瞬耳を疑った。


「よお!久しぶりだな。」
それしか話しかけなかった。

いや、言葉が出なかったと言ったほうが正しいだろう。
「元気だよ!んじゃ」

立ち去ろうとする僕に

少し話ししよっか?



僕はその場に立ち止まった