「で?お前ら何考えてんの?」
俺は目の前で正座している榛葉や女中たちを睨む。
「若様…美人でしたね、五十嵐様」
「榛葉、俺はそんなこと聞いてないぞ。人がいい雰囲気な時に…てか、尾行してただろ」
「あのままキスしちゃえば良かったのに、坊っちゃん意外とヘタレですね」
「ジェーン、お前は絶対に反省してないだろ。外で首を吊って死ね」
「ウソです。坊っちゃん、ヘタレじゃありません」
金髪の女中…ジェーンはうつ向いて震えている。
「お前、笑ってんだろ。
「いえ、泣いてます」
「ウソつけ。口元がにやけてるの見えてるからな。榛葉もだぞ」
