でも、カッコよかったな。

イケメンだった。

アタシは下駄箱で履き替えて階段を上る。

クラスに入って黒板の座席表を見る。
廊下側の一番後ろ。

隣は…


「フカガワ タイガ」


アタシの隣の席に座ってるのは間違いなくアタシを助けてくれたイケメンくん。


「フルネームでどうもありがと」


切れ長で鋭い目。真っ黒な髪の毛にちょっと日焼けした肌。それに、すごく身長がおっきい。


「あ、ありがと」


アタシはとりあえずペコリとお辞儀した。


フカガワタイガは私を見て少し笑った。

「チビってカワイソ」


なっ、ドSだっ。