「おい、お前。邪魔」

アタシはクルリと振り返る。


おっきい人…


「ご、ごめんなさい」

アタシはジャンプを止めて背伸びした。

やっぱり見えません…



「2組」


後ろの人が言った。


「えっ…??」


「お前、2組。萌華だろ」


「え、なんで?名前…」


「リュックのストラップ。俺も2組の深川大雅」


アタシはリュックのストラップをとる。

確かに萌華って彫ってあるストラップをつけてる。


…よく気がついたよね、こんな小さいの。


「あ、ありがと」

お礼を言った。

でも…アタシにクラスを教えてくれた人はいなかった。