切り替えの早さ。 俺は目の前の有能な榛葉を見る。 「…声とか聞いたのか?」 「いえ?そこまで近くではありませんでした。あ、若様、何か恥ずかしい発言をなさったんですか?」 俺は無言になる。 ……五十嵐 ポワポワとアイツの顔が俺の頭の中で浮かぶ 『今日ねー、シュウマイ作ったんだよっ。敬えっ』 『見てみてーキャラ弁!頑張ったんだー有り難く食えよ』 『野菜も食べなよ。体にいいんだよっ好き嫌い禁止っ』 『深川のドS!鬼!』 …可愛いよ 五十嵐っ 「若様?」 俺は咳き込んで顔をあげた。