榛葉はフーッと煙を出す。
「仕方ねぇ、許してやる」
「ありがとうございます」
俺を乗せたリムジンはどんどん進んでいく。
「若様、お帰りなさい」
そう言って俺を出迎えるのはたくさんの女中や執事。
「おう、ただいま。ジジィはいるか?」
「旦那様でしたら奥様とご一緒に海外出張です」
純和風の我が家はデカイ。
「そうか…。明後日の木曜にネズミーランドの貸し切り出来るか?」
「か、貸し切りですか…。入場制限は可能ですが貸し切りとなると」
榛葉がスマホを見る。
「じゃあ、入場制限」
俺はスタスタと歩く。
「あと明後日、都立高校を休校にさせろ。理由は…お前が考えておけ」
