深川は速かった。 メチャメチャ速かった。 アタシは深川に負けないようにするのが必死で、しかも体力は限界で。 とにかく走った。 チビでも、なんでも。 ゴールは思いっきりスライディング 深川のことは見なかった。 負けた?勝った? アタシはバッと審判を見る。 どうやら審議に入ったらしい。 何人かの先生たちで話し合いが始まった。 「おせーよ、チビ…」 息を切らした深川が立ってる。 アタシは座り込んだ。