なるべくいたくない。 同じ高校の奴等に見られたらオシマイ アタシの華の女子高生時代が幕を閉じる… 「何かお礼を」 「いえ、かまいません」 女の人はアタシを見つめる。 「お名前は?」 「五十嵐 萌華です」 駅員さんが書類を出す。 「一応、学校のほうに連絡するね」 「え、それは止めてくださいっ」 アタシは慌てて止める。 「学校側にアタシが空手をやっているのは教えていないんです。部活にも入ってませんし。お願いですから連絡だけは勘弁して貰えませんか?」