「ありがと。助かった」 アタシが授業の後にお礼を言うと深川はニヤリと笑う。 「じゃあ、明日は甘い玉子焼き絶対に作ってこい。てか、俺の弁当を作ってこい」 ま、魔王君臨。 「ピーマン、セロリ、てか野菜を入れるなよ。肉と玉子焼きな」 …えーっと。えーっと。 少女漫画? 男子のお弁当を作る? ベタすぎるでしょ。 ベタベタだよね。 「じゃあ、よろしく」 そう言って深川は帰っていった。