「見てないよ…」 アタシは大雅から目を反らす。 「見てただろ」 はい 見てました。 触って欲しい。 キスして欲しい。 アタシの名前を呼んで。 抱き締めて。 もっと、もっと。 そんなこと言える訳もなくアタシは黙々と荷造りを進める。 「…午後さ、二人でどっか行きたい」 触って欲しい。 キスして欲しい。 本音が言えないアタシのワガママ。 二人でどっか行きたい。 「…ヤダ。萌華んちがいい」