「ありがと、高橋君」 ニコニコしながらココアを飲む詩穂。 か、可愛い。 「やっぱ五十嵐より山谷のほうが数倍可愛いな」 「深川、黙れ」 アタシはそう言ってほとんど空になったお弁当箱に蓋をしてしまう。 「萌華ちゃんも可愛いよ」 あぁ、高橋。 フォローありがと。 チャイムがなってアタシたちはガチャガチャと席に座った。 「あ…宿題忘れた」 アタシは自分のクリアファイルを見て固まった。 プリントが無い。 どうしよう。 当たる日なのに。