『アタシは…アタシは大雅の彼女で大雅はアタシの男だよね』
「当たり前だろ」
『アタシ…大雅の許嫁に会ったんだよ?大雅に許嫁なんかいないよね…』
……俺は固まった。
小百合はやっぱり萌華に接触していた…
今日、会ったときに聞いたが特に何も言わなかったが…
「萌華、今、どこにいる?会って話そう」
『山の中。迷子…お腹減った』
「は?」
『小百合さんの車で来てアタシ、降りちゃったの。どうしよう』
あぁ、泣いてんな。
鼻すすってる…
二回目じゃん俺…
「そっから絶対に動くな。30分以内に迎えに行く」
俺は電話を切った。
