連れて来られたのは、
特別大きな部屋。
多分ここが、先輩のお父さんの部屋。


────コンコン。

先輩がミルクチョコレート色の
大きなドアを叩く。


『……なんだ?』

大きなドアの向こうから
低い声が聞こえる。

『親父、俺だ。話したい事がある。』