誠人くんにばれちゃったしね。 そういう君は 見たことない優しい笑顔で微笑んだ。 「ついでにお腹の中の赤ちゃん見ますか?」 「…また、明日いくので、 そのときに…」 震える手は彼女を 引き留められなかった。 デジャヴにさいなまれるか、 ぼろくそ言われて落ち込むか。 「…ぼろくそ言われて 落ち込んだっていいじゃないか」 「え?」 「…俺…愛奏が世界で一番愛してる。 だから、今ここで結婚しよう!」 目を一杯に開いた愛奏は、 「―…ごめんなさい」 と答えて、病院を出た。