翌日、深空は慣れない診察台に座っていた。

 優しい明かりに包まれた室内は、清潔感にあふれていた。

「台が上がりますね」

 カーテン越しに看護師が言う。すると、ウィーンというモーター音とともに、座っている診察台の足の方がゆっくりと上がり、徐々に股が左右に開いていく。

(これは、かなり恥ずかしい…)

 下着を外した股の部分が、カーテン越しにいる医師に丸見えとなった。

「それじゃぁ、機械を入れますから、力を抜いてください」

 平然と医師が言う。彼女は恥ずかしくて返事ができずにいると、その返事を待たず、機械が彼女の中に入ってきた。

(う… 痛い…)

 冷たい金属の感じがもろに体に伝わり、彼女は思わず身をのけ反りそうになるのを必死に抑え、目をギュッとつむった。

「…はい、いいですよ」

 医師はその言葉と同時に彼女の中から金属の機械が取り出した。開放感が彼女の中に広がっていく。それから間もなく、診察台は下がって、元の椅子に座った状態に戻った。下着を着け、支度が済むと、彼女は医師に座るように促された。