何とかバイトを終えた深空は、疲れた体を引きずり、そそくさと店を出た。

(疲れたな…)

 いつものように店の前の横断歩道で信号待ちをしていると、自然にため息が吐き出された。その吐く息はとても白く、疲れた体に堪える寒さだった。

 深空は、つわりのせいもあり、いつもよりもどっと疲れていた。